『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』
特別篇:糸井さんとのクリエイティブの雑談。
5. ひとりと群れとの往復運動
### 5. ひとりと群れとの往復運動 糸井 : まぁ、土日にかぎらず、
何曜日でもいいんですけど、
カギは、ひとりぼっちでいることですよね。 岩田 : ひとりで考える、ということですか? 糸井 : うん。 宮本 : そうですねぇ。 糸井 : それはね、いいことでも、悪いことでも。
あのね、これは、ある会社の話なんですけど、
全社員が一丸となってがんばって危機を乗り切った、
ということがあったんですって。
で、そういうときは、みんなが前向きで元気なんです。
ところが、メンタルのカウンセリングを受けたら、
実際は、みんな、ぎりぎりの状態で、
全員、精神的に参っちゃう寸前だった。 岩田 : ああ。 糸井 : ほんとうに元気で健康な人はいなかったんです。
でも、なぜあんなに元気でいられたかというと、
そのメンタルの専門家が言うには、
ひとつは「我慢してるんですね」と。
で、もうひとつは、「みんなといるからです」と。
つまり、「俺は元気だ」っていう人が隣にいると、
元気になれるんですよ。 宮本 : うん。 岩田 : 元気はうつりますからね。 糸井 : そうなんだよ。
仲間といるときに助かるのはそこでね。
で、自分が見えなくなるというのも
そういうところなんだ。 岩田 : ああ、はい。 糸井 : 任天堂も、たぶんチームとしては
それぞれがうまくいってるから、
上手に元気でいられるんだろうけど、
ひとりになると、やっぱり、ちょっと痛いところとか、
弱ってるところに気づくんだと思う。
で、逆に、そういうところに気づくことが、
クリエイティブにとって重要で。
自分がほんとうはどうしたいんだ、
みたいなことがわかってくるんですよ。 宮本 : そうですね。 糸井 : ひとりでいるときに感じる痛みみたいなものが、
実は重要だっていう気がするんですよね。
仲がいいとか、いまは元気だとか、そういうものだけで
乗り切っていけるかというと、そうじゃない。
ひとりでいるときに元気を維持できなかったら、
それは、ちょっとね。
だから、群れにいるよさと、群れから離れるよさと、
この往復運動を無意識でやってるんじゃないかな。 岩田 : はい。 宮本 : ぼくもひとりになるのも結構好きです。 [6. 大事なことは雑談で決まる](/others/interviews/jp/wii/souj/sp/6/) {:.read-more}
何曜日でもいいんですけど、
カギは、ひとりぼっちでいることですよね。 岩田 : ひとりで考える、ということですか? 糸井 : うん。 宮本 : そうですねぇ。 糸井 : それはね、いいことでも、悪いことでも。
あのね、これは、ある会社の話なんですけど、
全社員が一丸となってがんばって危機を乗り切った、
ということがあったんですって。
で、そういうときは、みんなが前向きで元気なんです。
ところが、メンタルのカウンセリングを受けたら、
実際は、みんな、ぎりぎりの状態で、
全員、精神的に参っちゃう寸前だった。 岩田 : ああ。 糸井 : ほんとうに元気で健康な人はいなかったんです。
でも、なぜあんなに元気でいられたかというと、
そのメンタルの専門家が言うには、
ひとつは「我慢してるんですね」と。
で、もうひとつは、「みんなといるからです」と。
つまり、「俺は元気だ」っていう人が隣にいると、
元気になれるんですよ。 宮本 : うん。 岩田 : 元気はうつりますからね。 糸井 : そうなんだよ。
仲間といるときに助かるのはそこでね。
で、自分が見えなくなるというのも
そういうところなんだ。 岩田 : ああ、はい。 糸井 : 任天堂も、たぶんチームとしては
それぞれがうまくいってるから、
上手に元気でいられるんだろうけど、
ひとりになると、やっぱり、ちょっと痛いところとか、
弱ってるところに気づくんだと思う。
で、逆に、そういうところに気づくことが、
クリエイティブにとって重要で。
自分がほんとうはどうしたいんだ、
みたいなことがわかってくるんですよ。 宮本 : そうですね。 糸井 : ひとりでいるときに感じる痛みみたいなものが、
実は重要だっていう気がするんですよね。
仲がいいとか、いまは元気だとか、そういうものだけで
乗り切っていけるかというと、そうじゃない。
ひとりでいるときに元気を維持できなかったら、
それは、ちょっとね。
だから、群れにいるよさと、群れから離れるよさと、
この往復運動を無意識でやってるんじゃないかな。 岩田 : はい。 宮本 : ぼくもひとりになるのも結構好きです。 [6. 大事なことは雑談で決まる](/others/interviews/jp/wii/souj/sp/6/) {:.read-more}