『Splatoon(スプラトゥーン)』
1. はじめは豆腐
2. もがいてウサギ
3. やっぱりイカ
4. “強いちから”を手に入れて
5. 「深みの底にたどり着けない」
6. 「白黒ハッキリさせる」
6. 「白黒ハッキリさせる」
- 岩田
- ところで、amiibo(※18)の評判が
とてもいいようですね。
amiibo(アミーボ)=NFC対応フィギュアのこと。Wii U GamePadまたは、Newニンテンドー3DSのNFC機能を使って、フィギュアに内蔵されたチップ内のデータをゲーム側で読み込む、あるいはゲームデータをフィギュアのチップに書き込むことで、さまざまな遊びが楽しめる(「ニンテンドー3DS NFC リーダー/ライター」も2015年夏に発売予定)。『Splatoon(スプラトゥーン)』のamiiboは、「ガール」「ボーイ」「イカ」の3種類がソフトと同日に発売予定。
- 野上
- amiiboは、井上さんが全面監修をしたんです。
- 井上
- お願いしたフィギュアの原型師さんが、
とてもいい型をつくってくれたんです。
どの角度から見ても問題のないように
ポーズをつくってくれました。
「イカ」のフィギュアだけは、
インクの表現が難しかったので
自分でモデリングしてつくったんですけど。 - 岩田
- amiiboの実物を見た社内の関係者は
みんな「いい」と言ってますよね。 - 野上
- 僕はプラモデルとかフィギュアとかが
すごく大好きなんですけど、
自分で見ても「これよくできてるなあ」
と思ったくらいですから。 - 井上
- それは、『スプラトゥーン』の
キャラクターが、立体にしたときに
映えるようなデザインだったことも
功を奏していると思います。 - 岩田
- 豆腐じゃなくてよかったですね(笑)。
- 井上
- はい(笑)。
- 岩田
- では、最後の質問をします。
お客さんに、『スプラトゥーン』の
オススメポイントをひとことずつお願いします。 - 佐藤
- 「色を塗りあう」という、
シンプルな遊びなんですけど、そこから無限に
いろんな戦いかたが生まれてきて、
いろんな工夫が楽しめますし、
ずっと遊んでいられるというのが
いちばんのオススメポイントです。
- 岩田
- 1ターンがあんまり長くなくって、
ずっと遊んでいられる感があるのがいいですね。 - 佐藤
- はい。なので、ぜひオンラインで、
一緒に遊びましょう(笑)。 - 岩田
- はい(笑)。
では、井上さんお願いします。 - 井上
- デザインについてお話ししますと、
担当するスタッフが好きなものを、
あまり整えたり丸めたりせず、
なるべくそのまま出してもらっています。 - 阪口
- ステージの装飾でも、
スタッフの趣味が出てるんですよね。 - 井上
- はい。
たとえば壁にステッカーが貼ってあって、
誰か好きでそこに貼ったということが伝わってくるような
貼りかたになっていたりします。
そういった、「誰かが大好きなもの」で、
世界を埋め尽くしていますので、
細かいところも見ていただけるとうれしいです。
- 野上
- インクを塗ることだけに夢中になるのでなく、
ちょっとしたところでも、
おもしろがっていただけるといいですよね。 - 井上
- はい。
- 阪口
- 僕のオススメポイントは
プレイヤーの操作まわりです。
「これには自信があります」
と、胸を張って言えるくらい、
ツルツルに磨き上げましたので、
ぜひ触って、確かめてほしいと思います。 - 岩田
- すごく細かいところまで調整したんですね、
プレイヤーの操作性を。 - 阪口
- はい。
あと、1人用の「ヒーローモード」もしっかりつくっています。
操作は同じなんですが、オンライン対戦とは毛色を変えて、
昔のレコードで言う「B面」(※19)的なイメージにしています。
期待を裏切らないものにはなっていますので、
ぜひそっちも楽しんでほしいです。
「B面」=アナログレコードでは表面と裏面の両面に音楽などを記録することができ、この表面のことをA面、裏面のことをB面とそれぞれ呼んでいた。
- 佐藤
- 両A面と言っていいんじゃないですか?
- 阪口
- まあ、いろいろ秘密にしておきたいので、
あまり言えないのですが、
内容としては両A面かなと(笑)。
- 天野
- あと、1人用モードは
エンディングがすごくいいですよね。 - 阪口
- そうそう(笑)。
- 天野
- 内容はナイショなんですけど・・・
1人用をクリアして、ぜひ見てほしいなと思います。
さっき、野上さんが言っていた
いちばんの“悪ノリ”の部分が、
あのエンディングには入っていますので。
あと僕が強くオススメしたいのが、
いろんな「ブキ」を使ってほしいということです。
もし特定の「ブキ」だけを使い続けていたら、
相手の「ブキ」の特性もわかりませんし。 - 岩田
- 「敵を知ることが勝利への近道」
ということですね。 - 天野
- そうです。「ブキ」と「ブキ」、
「ブキ」と「ステージ」というように
かけ算で遊びが広がるようにつくりましたので、
可能な限りすべての「ブキ」を体験してほしいです。
すると、このゲームのボリュームと深さを
たっぷり感じていただけると思います。
- 岩田
- では最後に野上さん。
- 野上
- オススメというより、じつはこのゲームで、
こういうことが起こらないかな、と
密かに期待していることがありまして・・・。
中学生や小学生の高学年のような
若い人たちにも、このゲームを遊んでほしいんですけど、
家で遊んでいる姿を、後ろから見ているお母さんが
自分でも遊びたくなっちゃうんじゃないかって・・・
けっこう期待しているんです。 - 岩田
- このゲームは、後ろから見ているだけでも
「自分も遊びたい」という気にさせられますよね。 - 野上
- なので、子供さんの外出中に、
お母さんがこっそり遊んで、
すごく上達するようなことが起こったら
おもしろいなあって思っていて、
そのくらい、いろんな世代の方に
楽しんでいただけるようなものが
今回はできた、という手ごたえを感じています。
- 岩田
- イカ研究所の研究員(※20)の奥さんも
遊んでくれそうですか?
イカ研究所の研究員=『Splatoon(スプラトゥーン)』公式Twitter「@SplatoonJP」では、ヒトの姿に変身する謎のイカを調査している「イカ研究所」から、調査した結果や独自の情報が報告されている。
- 野上
- あ、はい(笑)。じつは・・・
僕の、いや、研究員の奥さん、
ゲームがものすごくうまいらしいんです。 - 岩田
- 毎日ゲームをやっている人よりも上手なんですか?
- 野上
- ええ。『マリオカート8』(※21)をやっても、
ぶっちぎりで負けちゃうくらいですから(笑)。
『マリオカート8』=2014年5月に、Wii U用ソフトとして発売されたアクションレースゲーム。
- 一同
- (笑)
- 岩田
- 研究員の奥さんのような、
ゲームがうまい人じゃなくっても、
「インクを塗るのが楽しい」とか、
シューターというゲームになじみがなくても
「すごくおもしろい」と言ってもらったりと、
いろんな人たちに、さまざまな感想を持ってもらえたら
うれしいですよね。 - 野上
- そうですね。
- 岩田
- ところで、
先日、「完成披露試射会」(※22)というものを
行いましたが、反響はいかがでしたか?
「完成披露試射会」=『Splatoon(スプラトゥーン)』の発売を記念して、2015年5月9日(土)~10日(日)にかけて開催された、体験を兼ねた「試射会」。4人対4人インターネット対戦の「ナワバリバトル」が体験プレイできた。この「完成披露試射会」にはイカ研究所の研究員たちも参戦し、その模様がニコニコ生放送で中継された。
- 野上
- 大きな反響をいただきました。
みんなで一斉に「さあプレイ開始」というのが
すごく新鮮で、お祭りのような感覚でした。 - 岩田
- ニコニコ生放送も好評だったようで、
単なる体験イベントではなかったということですね。 - 野上
- はい。まだ体験されていない方は、
「完成披露試射会 アンコール!」(※23)がありますので、
ぜひこの機会に参加いただければと思います。
ちなみに、ゲームのなかでも
このようにみんなで一斉にプレイをする、
お祭りのような仕組みを入れています。
「フェス」と呼んでいるんですけど、
たとえば、
「朝食はごはんが好き? それともパンが好き?」
というお題を出して、
ごはん派とパン派の2つの陣営に分かれて
対戦をしてもらいます。
1回の対戦は4人対4人なんですが、
24時間対戦した結果を合計して、
総合的な勝ち負けを決めるというものです。
「完成披露試射会 アンコール!」=2015年5月24日(日)午前7時から8時までの1時間に限り実施された『Splatoon(スプラトゥーン)』の体験を兼ねた「試射会」のアンコール。現在は終了しています。
- 岩田
- 「朝食はゴハンに決まりました」
みたいになるんですね。 - 野上
- はい、そうです。
- 阪口
- この「フェス」は、
もともと天野さんが企画の段階から言っていた
「ゲームのなかでお祭り状態がつくり出せる
仕組みをつくりたい」
という話からはじまってるんです。
「朝食はゴハンに決まりました」みたいな宣言を
Twitterなどで情報発信をすれば、
いろんな人に気になってもらえる
情報のひとつにできないだろうかと。 - 野上
- このゲームを知らないお客さんでも、
気になるようなキーワードを
ゲームのなかのイベントにして、
その結果を発信することで、
『スプラトゥーン』のことを
知ってもらえるような構造を
つくりたかったんです。 - 阪口
- で、2チームに分かれて戦うという仕組みと
くっつけてしまえばいいんじゃないかと。 - 岩田
- もともと白黒ハッキリさせることから
はじまったわけですからね(笑)。 - 一同
- (笑)
- 野上
- 最後にひとことだけ・・・。
- 岩田
- はい。
- 野上
- 今日は「イカ」という言葉が
何度も出てきましたけど
じつは「インクリング」が正式名称なんです。 - 阪口
- あまり浸透していないですよね(笑)。
- 野上
- みんな、「イカ」としか呼んでくれないですし、
僕らも「イカ」としか呼んでないんですけど・・・。 - 岩田
- まあ、いいじゃなイカ(笑)。
- 野上
- あぁ、なるほど。
それで、いイカ・・・・な(笑)。 - 一同
- (笑)