『Wii Sports Club』
1. 「早くWii Uで遊びたい」
2. “おらがクラブ”の戦いに
3. 悔しがる対戦相手のMii
4. よりリアルなテニスに
5. いつの間にかやってくる
4. よりリアルなテニスに
- 岩田
- いまの体験で、インターネット対戦が
通常のローカル対戦と同じように
快適に遊べることがよくわかりました。
それでは次に、Wiiリモコンプラスを使った
操作性の話を訊きましょうか。 - 嶋村
- はい。今回はすべてが
Wiiリモコンプラスに対応となりますが、
「ボウリング」はもともと
『Wii Sports Resort』で・・・。 - 岩田
- すでに対応していますよね。
- 嶋村
- はい。
なので、「ボウリング」の操作感は
それほど変わりませんが、
前作を改良したものが遊べるようになります。 - 岩田
- 「テニス」の操作性については
のちほどお訊きすることにして、
「ゴルフ」や「ベースボール」、
それに「ボクシング」(※10)はどう変わるんですか?
「ゴルフ」や「ベースボール」、それに「ボクシング」=「ゴルフ」や「ベースボール」「ボクシング」は、2013年10月30日「テニス」「ボウリング」2種目の配信後、順次配信予定です。
- 嶋村
- はい。まず「ゴルフ」なんですが、
Wii U GamePadとテレビ画面を活かした
ゲームになっていまして、
まず床にWii U GamePadを置いていただいて・・・。 - 岩田
- 2011年のE3で、
はじめてWii Uを発表(※11)しましたけど、
その時のコンセプト映像で紹介した
「ゴルフ」が、いよいよできるようになるんですね。
2011年のE3で、はじめてWii Uを発表=「E3」とは、Electronic Entertainment Expo(エレクトロニック エンターテインメント エキスポ)の略で、年に1度、米国のロサンゼルスで開催されるコンピューターゲーム関連の見本市のこと。その時にはじめてWii Uが発表され、E3 2011特別 篇 社長が訊く『Wii U』の「コンセプト映像」の中で「ゴルフ」の操作が紹介されている。
- 嶋村
- はい。あれ、そのものです。
- 岩田
- 足下に置いたWii U GamePadの画面には
ボールが映っていて、
前のテレビ画面にはフェアウェイが映っていて、
まず下を見て、前を見て、下を見て、前を見て、
もう一度、下を見て、それからスイング、
という感じで、まるで本物のゴルフをするように
プレイすることができるんですね。 - 嶋村
- はい。
『Wii Sports Resort』の時も
Wiiリモコンプラスに対応した
「ゴルフ」をつくったんですけど・・・。 - 岩田
- その時はまだ
Wii U GamePadはありませんでしたからね。 - 嶋村
- はい。なので、
テレビ画面のメーターを見ながら
打つだけだったのですが、
今回は、足下のWii U GamePadに
Wiiリモコンプラスを向けると、
画面にクラブヘッドが出てきて、
リモコンをねじると、クラブヘッドも回って、
その状態で打つと、
フックボールを打てたりするんです。 - 岩田
- しかも、足下のWii U GamePadを見れば
ラフとかバンカーとか
ボールがどんな状況にあるのかが
一目瞭然なんですよね。 - 嶋村
- はい。
- 牧野
- 実際にやってみると、
打ったあとに、画面を見ながら「どうよ!?」と。
それでグリーンをはずすと、
「ああ、しまったー」みたいに・・・。
- 岩田
- 思わず声が出るんですね(笑)。
- 牧野
- はい(笑)。声が出るくらい
かなりリアルなゴルフが楽しめると思います。 - 岩田
- 2011年のE3の時に、
「Wii Uでは、こんなことができますよ」と
ご覧いただいたわけですが、
ようやく実際に遊んでいただけるようになった、
という感じですね。 - 嶋村
- そうですね。「ゴルフ」はもう少しで
お楽しみいただけるようになると思います。
それから「ベースボール」のほうですが、
基本的な操作としては、
Wiiリモコンプラスでバットを振るようにして、
ピッチャーのほうは、
Wii U GamePadを構えて遊ぶことになります。 - 岩田
- 初代の『Wii Sports』の時は
Wiiリモコンを振って、ボールを投げていましたけど、
今回はそうじゃないんですね。 - 嶋村
- はい。これも2011年のE3の時の
コンセプト映像の中に入っているんですけど、
Wii U GamePadの画面をのぞきながら、
コースと球種を選んでボールを投げて、
バッターとの駆け引きを
楽しめるようになっています。 - 岩田
- 「ボクシング」はどうですか?
- 嶋村
- 「ボクシング」はネットワークへの対応など、
いろんなことを検討していまして、
もう少しお待ちいただくことになると思います。 - 岩田
- はい。それでは「テニス」の
Wiiリモコンプラス対応の話をお願いします。 - 嶋村
- 「テニス」に関しては、
課題としてはいろいろありまして、
初代の時にできなかったことを、
今回はやろうということで・・・。 - 岩田
- 初代の『Wii Sports』の時は、
あたかもWiiリモコンがどっちに向いて、
どう振られたかを、すべてわかっているかのように、
ものすごく上手につくられていたんですが、
Wiiリモコンの加速度センサーだけで
リモコンの動きを完全に検知することには、無理があったんです。
Wiiリモコンプラスのようにジャイロセンサーがないと
情報が足りないんですね。
あれってじつは、「こうしたときはこうに違いない」と、
Wiiリモコンの情報が足りないところを、
主に太田(敬三)さん(※12)のチームで
補っていたんですよね。
太田敬三=情報開発本部 技術制作部所属。『Wii Sports』では「テニス」のディレクターを担当。くわしくは、社長が訊く Wiiプロジェクト Vol.4 『Wii Sports』編を参照。
- 嶋村
- そうなんです。でも今回は、
利き腕側のフォアに構えたり、バックに構えたり、
センターに構えたり、ということが
Wiiリモコンプラスのジャイロセンサーで
ちゃんと認識できるようになりました。 - 岩田
- 悔しがる動きもわかるくらいですからね(笑)。
- 嶋村
- はい(笑)。
前作の時は、ボールがバック側に来たときは、
オートでラケットもバックの位置になって、
あとはタイミングに合わせて振るだけ
という遊びだったんです。
でも今作では、向かってくるボールに対して、
バックで打ち返すのか、
それとも回り込んでフォアで打つのか、
ということを自分の判断で
操作できるようになりましたので、
一体感がさらに増したのではないかと思います。 - 岩田
- よりリアルなテニスに近づいたんですね。
- 嶋村
- そうですね。でもある意味、
できることが増えたので、正直「難しくなった」
と感じる方もいらっしゃるかもしれませんけど、
慣れてくると、「今回はフォアだけで勝負する」とか、
「オレはバックだけで勝負したるわ」みたいに、
最初に「ちょこっとメッセージ」で宣言をしてから
プレイする人も出てくると思いますので、
遊びの幅としては広がったように思っています。 - 岩田
- フォアとバック以外に
打ち分けできるようになったことはあるんですか? - 嶋村
- あとは、ボールを打つ瞬間に
かぶせるように振ると、
トップスピンがかかります。 - 岩田
- トップスピンをかけると、
バウンド後に大きく跳ねるんですよね。 - 嶋村
- はい。それからボールの下のほうを
こするように振ると、スライスボールになって、
ボールがバウンドしたときに
グッと伸びるようなボールが打てたり、
前衛がネット際にいて、
その後方の空いたスペースに打ちたいときは、
下から上にポンと振り上げると
ロブショットになったりと、
3つのショットがかなりの精度で
打ち分けができるようになりました。 - 岩田
- まさに、本格的ですね。
その打ち分けはかんたんにできるんですか? - 嶋村
- はい。
でも、口で説明するよりも、
実際に動きを見ていただいたほうが・・・。 - 岩田
- では、解説していただきましょう。
うごく嶋村さんに(笑)。 - 嶋村
- はい(笑)。
実際にボールの打ち分けかたを解説してもらいました