川島教授と開発スタッフに聞く、Switchの「脳トレ」。
家族で「脳を鍛えて」ほしい

……ということで、そろそろ時間になりました。最後にプレイヤーの方にメッセージをいただけますか?
久保
フレンドがいる方はフレンドと結果を競いながら遊んでほしいです。フレンドがいないという方でも「世界一斉脳トレ大会」で、他のプレイヤーと競い合う楽しさを味わってほしいです。

直接競い合う“対戦脳トレ ”も収録。
そのうちのひとつが、「野鳥数え」。
河本
初代の話があってから、ちょうど15年が経ったということで、懐かしい人にも当時は興味がなかった人にも脳を鍛えてほしいですね。僕の子供も当時は3歳だったのですが、今回はできるんじゃないかと思っています。
川島
単純な内容だから、小さい子供でも遊べますよね。しかも、こういう単純なことで大人と子供が比較しあうのって、面白いんですよ。昔からある任天堂さんのかるたみたいなものの役割を果たせる気がしています。
久保
あとは、テレビを使ったコミュニケーションツールとしても使えますよね。
川島
最初、久保さんがデモする時に、研究室のディスプレイにつないだんですが……もう「面白い」んですよ。自分でプレイするときは必死ですが、逆に人がプレイしているのは実に笑えるんです。
それに以前、家庭用テレビをモニターにした「脳トレ」をつくったことがあって、それを高齢者の方にやっていただいたら、大好評だったんです。通常1割くらいは脱落するのが初めてゼロになって、「むしろもっと続けたい」という声まで聞こえてきました。
その結果は、心強いですね。
川島
僕らが本来狙っていた、家族のコミュニケーションツールであり、かつゲームで脳を継続的に鍛えられるツールになる気もしています。
やっぱり、「脳トレ」はブームで終わらせてはいけないと思っています。
個人的には人生100年時代なんて言われる中で、自分の機能をきちんと維持して落とさないようにする努力を各々がしないと、たぶん世の中が成立しなくなると感じています。「脳トレ」を手軽に遊びながら続けることで、生活が豊かになると同時に世の中も良い方向に向かっていく――そういう自信があるので、ぜひ手に取っていただければと思います。(了)